大阪市民だけでなく、大阪市域以外の人もその影響が享受される都心部における大型都市開発は、その分事業費が多大になります。
たとえば阿倍野再開発事業です。
この事業は昭和51年に都市計画が決定し、15年後には事業を終える予定でした。
しかし、地権者が3千人を越えたため用地買収が進まない等のもろもろの要因が重なり、最終的に全地域の事業計画が決まったのは着手から21年後。さらに、完了するのは42年後の平成30年3月でした。
そのため、最終的に事業費4,810億円市債発行額4,224億円利子総額1,628億円という大規模なものとなってしまいました。
しかし、現在、阿倍野再開発事業が呼び水となり、あべのハルカスやてんしばがオープンし、大阪市域外の人々も含め、賑わいが増しています。
つまり、このような大阪市域外の人もその影響を享受する都心部における大型都市開発は、多大な費用がかかり、その影響は広範囲に及ぶからこそ大阪府という広い視点を持って取り組むべきなのです。
(文責 夫人)