大阪の未来を決める

大阪都構想とは?

大阪都構想住民投票まであと999

大阪府と大阪市の二重行政構造がこれまで様々な問題を生み出してきたため、大阪では、昭和初期より、行政のあり方について議論されてきました。
大阪都構想とは、この二重行政の解消と破綻寸前だった大阪を再生させる為に提案された解決策なのです。
将来迫りくる厳しい少子高齢化時代を乗り越えて、成長する都市・大阪を目指していくためには、大阪府と大阪市の問題点、あり方を根本から見直して作り直す必要がある、という危機意識から生まれたこの大阪都構想について、分かりやすく説明していきたいと思います。

大阪都構想とは

大阪都構想の概要

①大阪の更なる成長の為に二重行政解消

大阪都構想の効果① 二重行政が解消されます

大阪全体の発展への道筋をつくる人・組織・予算が1つになります

その結果

話し合って物事を決める仕組みが、話し合う必要がなくなって決定が早くなり 、発展へのチャンスを失う事がない体制になります

②住民サービスの更なる充実

大阪都構想の効果① 住民サービスが充実します

教育・医療・福祉などの住民に身近な、生活に直結する住民サービスを担う自治体をできるだけ住民の近くに設置し、その地域のサービスを決めるトップを住民が選挙で直接選べるようになります

その結果

その地域の人が望むサービスをする役所組織になります

③民間ができる事は民間へ

大阪都構想の効果① 二重行政が解消されます

大阪市を4つの特別区にして府(都)と特別区の役割をハッキリとさせ、仕事を分担して永遠に二重行政が起きない仕組みにする事で効率化、無駄を出さない(=コストダウン)させ、浮いたお金を住民サービスに回します。役所でなくてもできる仕事は民間に任せるようにします。

その結果

税金の無駄遣いが無くなり浮いたお金で住民サービスが拡充できます

今の府市協力体制との違い

  • 大阪府域全体のサービスを府に統合する
    大阪府と大阪市が別々に行い重複していたサービスを府に統合し、府市で話し合って決める仕組みが一本化されてサービスの提供体制がシンプルになります
  • 大阪市は廃止し4つの区域に分割される
    住民への直接的なサービスを4つの市域に分け大阪市は廃止、それぞれの地域に設置された特別区の公選区長(地域の人が選んだトップ)が担当します
  • 役所が近くなり、区長、区議を選挙で選ぶことができる
    役所が住民に近付き、地域住民が選挙で選んだ(公選)区長・区議会議員とともに、特別区それぞれの地域事情に合わせた住民サービスを行います。自治体の規模が小さくなることで、地域住民の要望が通りやすくなります
  • 人間関係で成立している関係から恒久的な仕組みに変える
    今の府市協力体制は、意見を合わせる為の調整に多大な時間と手間が必要。現在はそれぞれの首長の良好な人間関係があってかろうじて成立していますが、都構想後は調整なしで進めていける体制へと変わります。将来大阪府と市の選挙で政策の違う首長が選ばれ、再び調整すらできなくなる可能性も永久になくなります

未来(都構想実現後)の大阪

  • 府市間の意見調整が不要になる
    知事と市長(2人の意思決定者)がいる事(二元行政)により府市の意見がまとまらない結果、それぞれが自分の意思で同じ役割のものをつくる無駄(二重行政)が解消されます
  • 意見調整の時間が不要となり決断が早くなる
    意思決定を府に統合する事により大阪都市圏全体の利益になる事業を始めるまでの時間が短縮されます(コスト削減・チャンスを逃さない)
  • 少人数かつ小エリアとなることで住民サービスが拡充
    現市域よりも小さな自治体になる特別区により、地域住民が求める事に対応する小回りが効いた住民サービスが実現します
  • 大阪全体の方向性を決める選挙を一本化できる
    例えば市民が大阪で万博を誘致するかしないかという選択をする場合、その政策を掲げる首長(大阪府知事)を選ぶ事でダイレクトにやるかやらないかの民意が反映されるようになります。現在の仕組みでは、府・市の首長候補が選挙で「大阪全体の方向性」を掲げたとしても住民に約束ができません

都構想のメリットとデメリット

大阪都構想のメリット

  • 大阪都構想のメリット1

    二重行政がなくなる
    • 府のやる事と特別区のやる事が整理されて二重行政か起きる仕組みがなくなる
    • それぞれの意見を擦り合わせる必要がなくなり無駄な会議がなくなる
    • 物事を決めるスピードが速くなる
  • 大阪都構想のメリット2

    住民の為に使えるお金が増える
    • 無駄な会議を無くし時間短縮して経費削減、住民に使えるお金を増やす
    • 仕事が限定化する事で組織がシンプルになり効率化して経費削減、住民に使えるお金を増やす
    • 「官から民へ」を進めて住民に使えるお金を増やす
      1. ①民間でできる仕事を民間へ任せて経費削減する
      2. ②民間の知恵を生かし役所目線から利用者目線で利益を生む事業に変える
      3. ③役所の仕事を民間に任せる事で、その仕事をする民間企業から税が入る
  • 大阪都構想のメリット3

    大阪発展の事業計画が進む
    • どれだけお金を負担するかで府と市の間で揉める事がなくなり決定のスピードが速くなる
    • 事業計画が始まるまでのスピードが速くなる
    • 全体をみた計画で社会資本の整備が進みやすくなる
  • 大阪都構想のメリット4

    民間を引き付ける大阪へ
    1. ①事業計画のスピードが速くなる事で民間からの投資が活発になる

    2. ②民間投資で社会資本の整備が進み大阪が発展する

    3. ③大阪が発展する事でまた民間投資が増え新しい事業を始めやすくなる

    ①〜③が繰り返され次々と民間投資を引き寄せる好循環が生み出される

  • 大阪都構想のメリット5

    より良い住民サービスが提供される自治体へ
    • 今より小さい自治体になって住民に近い視点で行政サービスが提供される
    • 地域が求める行政サービスが提供される
    • 経済格差を小さくした特別区同士で競い合う事で住民サービスが充実する

大阪都構想のデメリット

  • 大阪都構想のデメリット1

    特別区になり住所表記が変更される
    • 新しい自治体となり住所表記が変更され最初は戸惑うことが予想されている
      (ただし住民の住所表記変更の手続きは不要となる様に検討されている)
  • 大阪都構想のデメリット2

    大阪市という自治体がなくなる
    • 府市統合、特別区設置で大阪市という名前の自治体はなくなる
  • 大阪都構想のデメリット3

    新しいコストが発生する
    • 特別区設置で新しくつくるシステムや庁舎(後に新設した場合)の維持コストが発生する
    • 地域にあった丁寧できめ細かい住民サービスをする為に役所の人員を増やす事になり人件費が発生する
    • 移行に伴う初期経費(イニシャルコスト)はシステム改修費、庁舎整備費、移転経費、街区表示変更経費などです。その他毎年システム運用経費(ランニングコスト)が発生します

      ※特別区制度(案)における財政シミュレーションでは、特別区に収支不足は発生しません
      特別区のコストについて
      イニシャル(初期)コスト341億円
      ランニング(維持)コスト30億円/年
      このコストをかけて都構想に移行した場合の経済効果はこちら
  • 大阪都構想のデメリット4

    メリットでもありデメリットでもある
    • 地域の事情に合わせた住民サービスをする事により各特別区に特色(差)ができる

区割りや住所について

4つの特別区に再編

大阪都構想 区割り
【出典】大阪における特別区制度(案)

今の大阪市の24行政区には自治権がないので、4つの特別区(公選区長や区議会が設置された基礎自治体)に再編することで、住民に身近な行政を行います。新たに設置される特別区は財政力に差が出ないように、今の24区の中で税収の高い区を分散させています。特別区には今の大阪市役所を4つに分割した特別区本庁舎が設置されますが、現在の24区役所は再編後も今と同じ住民向けの窓口サービスを担い、呼称も今の○○区役所のまま残ります。
大阪都構想 新しい区イメージ

区名
淀川区
北区
区割り
淀川、西淀川、東淀川、此花、港
北、都島、福島、東成、旭、城東、鶴見  
本庁舎
現淀川区役所
現大阪市本庁舎
職員数
約2,400人
約2,800人
歳出額
1,460億円
1,726億円
人口
601,000人
776,000人
面積
67.24㎢
48.5㎢
本社数
16,543社
30,148社
保育所定員
11,052人
14,025人
医療施設数
943ヶ所
1,770ヶ所
区名
中央区
天王寺区
区割り
中央、西、大正、浪速、住之江、住吉、西成
天王寺、生野、阿倍野、東住吉、平野
本庁舎
現中央区役所
現天王寺区役所
職員数
約3,100人
約2,600人
歳出額
1,925億円
1,623億円
人口
724,000人
641,000人
面積
65.28㎢
44.22㎢
本社数
27,853社
22,639社
保育所定員
11,587人
13,792人
医療施設数
1,824ヶ所
1,368ヶ所

住所表記はどうなるの?

現在の特別区制度(案)の「町名の取扱ルール(案)」は以下の通りです。この案をもとに住民の皆さんの意見を踏まえて、特別区の設置の日までの間に大阪市長が決定します。住民投票が賛成多数で可決した場合、法整備などで「大阪府」が「大阪都」に名称変更される可能性もあります。

【原則】新たに設置する特別区の名称と現在の町名の間に、現在の行政区名を挿入します。

特別区名 従来の区名 従来の町名

新住所例
現在は大阪府大阪市浪速区恵美須東
     
都構想で大阪府中央区特別区名浪速従来の区名恵美須東従来の町名
【例外】次の場合は、現在の行政区名を挿入しません。
例外①
特別区名と同一となる場合
(淀川、北、中央、天王寺区など)
現在は大阪府大阪市淀川区十三東
     
都構想で大阪府淀川区特別区名 区名挿入なし十三東従来の町名
例外②
方位と混同されやすい場合
(北区、西区など)
現在は大阪府大阪市西区北堀江
     
都構想で大阪府中央区特別区名 区名挿入なし北堀江従来の町名
例外③
行政区名と町名が連続する場合
現在は大阪府大阪市住之江区住之江
     
都構想で大阪府中央区特別区名 区名挿入なし住之江従来の町名
例外④
漢字表記が連続する場合
現在は大阪府大阪市港区港晴
     
都構想で大阪府淀川区特別区名 区名挿入なし港晴従来の町名

東京と大阪の特別区制度の比較

財政調整の配分割合や分配方法

府区(都区)財政調整制度とは、府と特別区の間の財源配分を行う制度です。
一般の市町村では、固定資産税、市町村民税法人分及び特別土地保有税の三税は市町村税としてその自治体に納めますが、特別区の場合は例外として大阪府(東京都)が賦課・徴収し特別区に公平に分配します。
大阪では普通税3税以外に、地方交付税相当額なども財政調整財源に組み込まれています。
財政調整制度は特別区間の財源格差が大きくならないように設計されていて、分配後のお金は特別区が自由に使える一般財源となります。
また目的税(都市計画税・事業所税)の配分も目的税交付金制度として制度化されています。
大阪都構想では大阪府の財布とは別の財布(特別会計)を作って分配します。そのため会計の透明性が増し、府に自由に使われるようなことはありません。(※東京の場合は一旦東京都の一般会計に繰り入れられます)
また財政調整制度と目的税交付金制度の配分割合は下記の表のように大阪特別区の方が東京特別区より優遇されているのが特徴です。

この財政調整は、特別区重視の委員構成となっており、各特別区の区長と知事(必要に応じ議会代表者、職員、学識経験者等の追加もできます)で構成される都区協議会によって協議されます。(財政以外にも財産・債務、事務分担などを幅広く協議されます)
もしこの協議が不調になった場合は、第三者機関(構成員:学識経験者、弁護士等)が双方の意見を聴いたうえで、「調停案」を提示します。これも東京にはない大阪独自の制度です

財政調整制度
大阪東京
特別区78.7%:大阪府21.3%
配分割合
特別区55.1%:東京都44.9%
特別会計に算入して分配(透明性が高い)配分方法都の一般会計に算入した後に分配(透明性が低い)
普通税(法人市町村民税、固定資産税、特別土地保有税)
法人事業税交付金相当額
地方交付税(特別区全域を一つの市とみなして合算して算定))
特別区の設置から10年間は、各年度20億円を大阪府条例で特別加算
配分財源普通税(法人市町村民税、固定資産税、特別土地保有税)
目的税交付金制度(都市計画交付金制度)
大阪東京
特別区53%:大阪府47%
配分割合
特別区6%:東京都94%
特別会計に算入して分配(透明性が高い)配分方法都の一般会計に算入した後に分配(透明性が低い)
目的税二税(都市計画税、事業所税)は、事務分担(案)に応じて、特別区と大阪府双方の事業に充当されます。配分割合は大阪市の過去の事業実績を勘案し算出。特別区設置の日までの充当事業の状況などを踏まえ、必要に応じて知事と市長で調整されます。 配分財源都市計画交付金という制度になっており都市計画税が財源となっている。また国庫補助が採択された都市計画事業に限定という制約もある。
都区協議会
大阪東京
5人委員数16人
大阪府知事1人、特別区長4人
(必要に応じ議会代表者、職員、学識経験者等の追加もできる)
委員構成東京都8人(知事、副知事、職員)、特別区長8人(区長会から指名)
財政調整に関すること、財産債務に関すること、事務分担の扱いなど協議内容財政調整に関すること、事務分担の扱いなど
第三者機関が調停に入る協議不調時第三者機関の調停制度なし

大阪都構想の事務分担(権限)の仕分け基準

大阪都構想における府と市の事務分担は、東京都区の制度や現行法制度の枠組みにとらわれない大阪独自の事務分担をめざして仕分けられています。
住⺠に身近な事務は“基礎自治体優先”の原則のもと、「基礎自治体(特別区)」と「広域自治体(大阪府)」の役割分担が徹底されており、特別区には中核市並みの権限が基本として仕分けられています。
またこの事務分担の結果、特別区が担う事務は、東京都の特別区より、より多くの権限が委譲されることになりました。これにより、東京の特別区よりも地域の事情に合わせた住民サービスをすることができるようになります

特別区大阪府
基礎自治体広域自治体
住⺠に身近な事務は特別区ができるだけ担います。住⺠に最も身近な存在として、豊かな住⺠生活や地域の安全・安心を支えます 大阪全体の視点・統一戦略で取り組むべき事務は大阪府に一元化(一本化)。大阪都市圏の“成⻑”を支え、大阪全体の安全・安心を確保します

大阪都構想に関わるお金の話

都構想の経済的合理性

都構想の経済効果に関して、大阪府市が依頼調査した調査結果報告書が2018年6月29日に公表されました。この報告書の内容に基づいて、都構想の経済的合理性について説明します。

①特別区設置による財政効率化効果

11040億円

11141億円
(10年累計)

他の基礎自治体の実績値を元に試算した結果、大阪市が身近な住民サービスを提供するよりも、4特別区で同水準の住民サービスを提供した方が、1年で約1141億円(10年で1兆1141億円)ほど費用が安くなると期待できます。

特別区の経済効果 表6-1-4 シミュレーション結果

【出典】大都市制度(総合区設置及び特別区設置) の経済効果に関する調査検討業務委託報告書(嘉悦報告書) P48

②二元行政一元化による財政効率化効果

6.4億円

病院と大学について大阪府側と大阪市側でそれぞれ独立して運営するよりも、統合して運営した方が1年で約6.4億円ほど事務職員の人件費が安くなると期待できます。

特別区の経済効果 表 6-2-1 特別区の実現可能額(病院)、表 6-2-2 特別区の実現可能額(大学)

【出典】大都市制度(総合区設置及び特別区設置) の経済効果に関する調査検討業務委託報告書(嘉悦報告書) P49

③二元行政一元化による経済効果

4867億円

地下鉄中央線の延伸、JR桜島線の延伸、なにわ筋連絡線・新大阪連絡線新設の各事業の総事業費を3550億円、工期を10年として、工事が順調に進み10年で3550億円を全て使い切った場合、経済効果は約4867億円と試算されました。

特別区の経済効果 表6-3-1

【出典】大都市制度(総合区設置及び特別区設置) の経済効果に関する調査検討業務委託報告書(嘉悦報告書) P51

現行の府市体制のまま、つまり、二元行政が一元化されない場合、府と市における協議・調整のための時間が必要となります。この時間の分だけ工期10年で使い切る想定の総事業費が減り、結果として経済効果も小さくなってしまいます。具体的には、府と市の協議・調整に1年4か月かかると想定すると、経済効果としては約650億円減少し4218億円と試算されました。また、10年間、府と市で協議・調整だけを続けて工事そのものが全く進まなければ、経済効果は0となってしまいます。

一方、都構想が実現すれば、広域交通インフラが大阪府に一元化されることにより協議・調整の時間はそもそも不要となるため総事業費の減少はありません。その結果、経済効果も減少することもなく試算された約4867億円がそのまま経済効果額となります。

なお、大阪万博(工期:4.5年、建設に関する経済効果額:4000億円)や大阪IR(工期:3年、建設に関する経済効果額:1兆2400億円)においても、同様に考えることができる。

④公共インフラ投資による経済効果

5515億円

社会資本(いわゆる公共インフラ)の限界生産力(いわゆる生産性)について、大阪府の各種経済指標を基に試算したところ、2011年度~2015年度の平均で0.196となりました。(ちなみに、東京都についても同様に試算すると0.399となり、公共インフラに関して大阪は東京の半分の生産性しかないということになります。)

表7-4-1 特別区の経済効果

【出典】大都市制度(総合区設置及び特別区設置) の経済効果に関する調査検討業務委託報告書(嘉悦報告書) P75

大阪府の限界生産力を0.2とした上で、2016年度から2030年度まで毎年1%の投資に加えて2021年度から2030年度まで毎年500億円を追加投資した場合の経済効果を試算してみました。なお、この500億円という額は、①によって浮いたお金の約半分を公共インフラへ投資するということを意味します。

この結果、500億円の追加投資をせずに毎年1%の投資のみだった場合と比べて、経済効果は2021年度から2030年度までの10年間の累積で波及効果も含めて5515億円(※表7-4-1のケース3)と試算されました。

ところで、試算の前提とした限界生産力0.2という数字は、現行の大阪府・大阪市体制における経済指標を基に試算したものです。東京の半分しかないこの数字は府市の二元行政や大きすぎる大阪市の非効率な基礎自治行政に由来している可能性があり、都構想実現によりこれらが解消されると、限界生産力は0.2を上回ることが考えられます。仮に、限界生産力が東京と同様の0.4となると仮定して再計算すると、2021年度から2030年度までの10年間の経済効果は、波及効果も含めて1兆1511億円(※表7-4-1のケース4-1)となりました。

そして、この公共インフラへの投資によって大都市としての機能がさらに向上することにより、民間資本へのグラビティ効果(民間企業の投資を大阪に引き付ける効果)の発生がより大きくなる可能性があり、さらなる経済効果も期待できます。

大阪都構想の経済効果額のまとめ

経済効果の種類効果の概略効果額
①特別区設置による財政効率化効果小さいエリアで少ない人数の自治体に分割することで得られる効率化効果(ニアイズベター効果)
全国の市区町村データとの比較により、特別区における一人あたりの歳出額の理論値と、現行の大阪市の実績値との差額を効果額として推計されたものです。
1兆1040億円〜
1兆1141億円
(10年累計)
②二元行政一元化による財政効率化効果病院や大学を統合することによる財政効率化(人件費削減効果)6.4億円
③二元行政一元化による経済効果意思決定が迅化することでインフラ整備の迅速化効果がある。この迅速化によって生み出される公共事業費削減効果と経済波及効果4867億円
④公共インフラ投資による経済効果①で捻出したお金の再投資効果5515億円〜
1兆1511 億円

※①〜④の個別の効果は、それぞれ算定手法や対象が異なるため、単純に合計してそれぞれの経済効果とすることは困難です。

以上のように大阪都構想の経済効果額は10年間で「約1.1兆円と試算されています。

都構想が否決され、その後の選挙などで府と市の知事、市長が別の会派から選出された場合には、府と市の政策にズレが生じやすくなります。会派が違うのため政策に様々な思惑が入り乱れることから実現までの調整も難航することになります。
また小さいエリアで少ない人数の自治体に分割することで得られる効率化効果も、二重行政解消効果も、各種投資による経済効果も得られなくなり、この場合の経済効果は0円ということになります。

大阪都構想の歴史

大阪市の現状と未来

 

人口減少と少子高齢化、さらには施設の老朽化の問題を抱える大阪市。今のままであれば、数年後の大阪市が選べる道は2つだけになります。

  1. ①住民サービスを削って医療・福祉・介護などのお金をまかなう。
  2. ②借金を増やしていって一時しのぎをする。

大阪市が平成22年に出した将来予測では、平成27年には大阪市は財政再生団体に陥るとされていました。 財政再生団体になると、国に管理されて、住民が負担するあらゆる税金が全国でも一番高くなり、さらに全国でも最低の行政サービスとなります。

財政破綻寸前の状態から税金の使い方を徹底的に見直した結果、大阪市が令和2年に出した将来予測ではかなり持ち直したように見えます。 しかし人口減少・少子高齢化・施設老朽化により大阪市の財政が収支不足となるのは数年後で、不足分は年々大きくなっていきます。

すぐそこにまで迫っているこの問題、住民への影響を最小限に食い止めるために「大阪全体の成長と住民への行政サービスが効果的に行えるように、今までの大阪府と大阪市から、より効率の良い行政の仕組みに変えよう」というのが大阪都構想です。

前回の住民投票後に何があったのか

都構想否決 住民投票の結果、反対705,585票が賛成694,844票を上回り、わずか0.8ポイントの僅差で否決。この結果を受けて橋下徹大阪市長は次の市長選には出馬せず引退を表明。

大阪会議設置での混乱 自民党がテレビ等で都構想の対案としていた大阪戦略調整会議(通称大阪会議)を設置する条例案を提出。 維新の会は1日でも早く始めるべきと賛成。
条例案を提出した自民党は全会一致を目指すべきとして賛否を示さなかったが、わずか8日後に自民党は一転賛成。しかし大阪会議の事務局となる府市連携局の設置には反対。

特別区設置協議会の廃止 都構想の設計図を話し合う特別区設置協議会の廃止が議決された。
それと同時に府市統合を目的とした大都市局も6月末をもって解散となった。

第1回大阪会議 大阪府知事・大阪市長・堺市長そして各自治体から9名ずつの委員を選出した計30名の会議体。
大阪会議は住民投票で否決された大阪都構想に代わり、二重行政の解消などが話し合われる場と期待された。
しかし都構想の対案と規約に明記するかどうかで議論は紛糾し2時間の会議は終了。

第2回大阪会議(流会) 第2回大阪会議は自民党と共産党と堺市長が欠席したため流会。

都構想再チャレンジを表明 維新の会は大阪会議の進まない状況を踏まえ、11月の大阪府知事・大阪市長のW選挙の際に、都構想の再チャレンジを掲げて戦うことを表明。

第3回大阪会議(最後の開催) 第3回大阪会議は議事進行のあり方を協議するため、各会派の代表者ら10名による代表者会議の設置を決定。
しかし大阪会議はこれ以降開催されることなく2019年6月に廃止。

2015年大阪府知事・大阪市長選挙 維新の会は大阪都構想の再チャレンジを掲げて府知事候補に松井一郎氏、大阪市長候補に吉村洋文氏を擁立しW選挙に挑んだ。
結果は両者とも他候補と大差をつけて当選。

都構想再チャレンジに向けての地道な活動を継続 維新の会は都構想について住民の意見を聴取するためタウンミーティングを積極的に行った。
また大阪市は、公明党が提案する合区を前提とした総合区案の素案をまとめるために、大阪市24区の各区で住民説明会と意見聴取を行った。

都構想再チャレンジのため法定協議会開催 維新の会が目指す大阪都構想の議論と、公明党などが導入を主張する総合区の議論が行われることとなった。
2018年秋の住民投票を目指し、そこで再び都構想が否決となれば、大阪市を残したまま市内24区を8区に再編して区長権限を強化する総合区を導入する考えを示した。

区割り案が示される 都構想の区割り案として示されていた4区A・B案と6区C・D案のうち、特別区の財政面での安定やそれぞれの特別区に主要拠点があるという観点から4区B案が採用される。 また公明党が推進する総合区は24区の行政区を合区し8総合区にする案が示された。

大阪維新の会と公明党の協議が決裂 維新の会は2018年末から住民投票の時期を巡り公明党と協議していたが決裂。
4月の統一地方選に合わせて、大阪府知事・大阪市長選挙を実施し、松井一郎府知事が市長選に吉村洋文大阪市長が府知事選に出馬する意向を示した。

2019年大阪府知事、大阪市長選挙の圧勝 大阪府知事を辞した松井一郎氏と大阪市長を辞した吉村洋文氏が、知事市長のポストを入れ替えで臨んだW選挙でともに圧勝。
また維新の会は府市共に議席を伸ばし、府会議員選挙では過半数の議席を獲得し、大阪市会議員選挙では過半数まであと一歩まで迫った。 これにより法定協議会で維新の会が単独過半数を占めることが確実となった。

公明党が都構想賛成を表明 知事・市長選と統一地方選の結果を受けて、公明党は総合区案を取り下げ、都構想賛成にあたり4つの条件を要望。
維新の会はこれに合意し共同記者会見を行った。

公明党の条件が協定書に反映される この日行われた第28回法定協議会で公明党の示した4項目(住民サービスの維持、移行コストを最小限に抑える、現24区役所の窓口機能の維持、全4特別区に児童相談所を設置)が協定書に反映される見通しとなった。

法定協議会で中間採決 第31回法定協議会において、制度案の方向性が維新の会と公明党の賛成で承認される。
これにより2020年年明けから制度案を成文化した協定書の作成に入ることとなった。
作成された協定書が大阪府・大阪市両議会で議決されると2020年11月1日に2度目の住民投票が実施される。

都構想が成立するまでの手続きと流れ(スケジュール)

1

法定協議会設置の議決

2017年5月に大阪市議会において、同年6月に大阪府議会において、それぞれ特別区設置協議会に関する議案の採決がおこなわれ、両議会とも維新・公明などの賛成多数で可決された。これにより、特別区設置に向けた法定協議会の設置が決まる。

2

法定協議会の開催

2017年6月27日、第1回大都市制度(特別区設置)協議会が開催された。協議会を構成するのは、大阪府知事・大阪市長・大阪府議会議長・大阪市議会議長・大阪府議会議長推薦の大阪府議会議員8名・大阪市議会議長推薦の大阪市議会議員8名の合計20名。 大阪府議会議長推薦委員の内訳は、維新会派3名・自民会派3名・公明会派2名、大阪市議会議長推薦委員の内訳は維新会派3名・自民会派2名・公明会派2名・共産会派1名となる。 協議会規約に基づき、協議会議長には今井豊大阪府議会議員(維新会派)が大阪府知事・大阪市長によって選任された。

3

特別区素案の公表

2017年9月29日の第3回大都市制度(特別区設置)協議会において、事務方より議論のたたき台となる特別区素案が提示された。

4

特別区素案の質疑

以後の大都市制度(特別区設置)協議会において、この素案の内容に関して協議会委員から事務局に対しての質疑が続けられた。

5

選挙、法定協議会委員交代

 

2019年6月21日の第24回大都市制度(特別区設置)協議会において、同年4月の統一地方選(大阪府議会議員選挙・大阪市議会議員選挙)の結果を受けた形で協議会委員の交代が実施された。 大阪府議会議長推薦委員の内訳は、維新会派4名(1増)・自民会派2名(1減)・公明会派2名、大阪市議会議長推薦委員の内訳は維新会派3名・自民会派2名・公明会派2名・共産会派1名となる。

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委員間協議の開始

 

2019年9月12日の第26回大都市制度(特別区設置)協議会から、協定書に関する具体的な修正意見についての委員間協議が開始される。

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協定書案の方向性確認

2019年12月26日の第31回大都市制度(特別区設置)協議会において、それまでの議論の内容を取りまとめる形で、特別区設置協定書作成に向けた方向性についての中間採決がおこなわれ、賛成多数にて方向性が決定された。

市民からの意見募集
当初は市民から直接意見を聞くための出前協議会が予定されていましたが、新型コロナ流行に伴い感染防止の観点から中止になりました。現在はホームページから知事、市長、法定協議会委員、各会派からのコメント動画が掲載されており、構想案についての理解と周知を広く求めております。またこの発信にあわせて、令和2年5月31日(日曜日)までは市民からの意見も募集しています。こちらも是非ご一読ください。
大阪都構想(案)について市民からの意見を募集中(※外部リンク大阪府HP、意見の応募は令和2年5月31日(日曜日)まで)
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協定書案のとりまとめと国の審査

2020年6月頃までには、特別区設置協定書案の最終とりまとめがおこなわれ、総務省がその内容を審査。
審査の結果、特別区設置協定書案に特に問題が無いということになれば、大都市制度(特別区設置)協議会において特別区設置協定書案に対する最終的な採決を実施。

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協定書承認の議決

大阪府議会と大阪市議会において、最終決定された特別区設置協定書案を承認するための採決を実施。 両議会でそれぞれ過半数の賛成によって特別区設置協定書案の承認が議決されれば、住民投票の実施が決定。

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住民投票説明会開催

大阪市において、大阪市民に対する住民投票説明会を開催。

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住民投票の実施

2020年11月頃を目途に住民投票を実施。

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住民投票可決

住民投票における有効投票数の過半数の賛成をもって、大阪府知事と大阪市長が共同で総務大臣に対して特別区設置を申請。 その後、総務大臣の特別区設置告示によって、特別区設置が正式に決定。

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特別区設置に向けた初動期間

大阪府と大阪市では、2021年から特別区設置のための準備を開始。 2021年7月頃までを初動期間とし、特別区設置のための準備組織を立ち上げ。

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特別区設置に向けた調整期間

2024年3月頃までを調整期間とし、特別区設置に必要な条例や仕組み、人や組織の調整や試行を実施。

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特別区設置に向けた直前準備期間

2024年12月までを直前準備期間とし、特別区設置後を想定した組織体制を実際に運用しつつ、必要な例規等を策定するなど最終的な確認作業を実施。

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大阪市廃止・特別区設置

2025年1月1日に大阪市を廃止した上で4つの特別区を設置。大阪版都区制度がスタート。

大阪都構想スタート!!

大阪都構想を取り巻く構図

各党の主張や対案

大阪府議会、大阪市議会、法定協議会の各会派の議席数は、以下の通りです。

市会与党 58人(69.9%)市会野党 25人(30.1%)
  
大阪市会 会派勢力
会派名議席数勢力%
与党大阪維新の会4048.19%
公明党1821.68%
 
野党自民党1922.89%
共産党44.81%
市民つながる22.40%
府会与党 68人(77.3%)府会野党 20人(22.7%)
  
大阪府議会 会派勢力
会派名議席数勢力%
与党大阪維新の会4955.68%
公明党1517.04%
改革保守11.13%
創生保守・無所属の会11.13%
 
野党自民党1618.18%
共産党22.27%
民主ネット22.27%
無所属22.27%
協議会与党 14人(73.7%)協議会野党 5人(26.3%)
  
法定協議会 会派勢力
会派名議席数勢力%
与党大阪維新の会1052.63%
公明党421.05%
 
野党自民党421.05%
共産党15.26%

大阪府議会、大阪市議会の各会派の主張は、以下の通りです。

政党賛否対案解説
大阪維新の会  大阪維新の会は「大阪には都構想が必要」と主張し、強く推進する立場。
前回の住民投票否決後に反対派の対案「大阪調整会議」の設置に賛成したものの会議自体が機能不全となり、再び大阪都構想に挑戦する公約を掲げ大阪府知事選と大阪市長選で当選。2019年の統一地方選挙でも府議会は過半数、市議会でも議席を増やして第一党を維持している。
公明党  公明党大阪府本部は、前回の住民投票では反対の立場だったが、2019年4月の統一地方選挙の結果を受けて、住民サービスの維持など4つの条件を都構想の制度設計に盛り込むよう維新側に要望し、過去に大阪都構想の対案としていた総合区案を取り下げた。そして法定協議会で制度案にすべての要望を反映できたので、2019年12月26日の 法定協議会の中間採決で賛成を表明した。
自民党 なし前回の住民投票から反対の立場。
2019年4月の統一地方選挙の結果を受けて自民党内部で賛否意見が分かれたが、2019年12月26日の法定協議会の中間採決で自民党大阪府連は「デメリットを上回るメリットが見受けられない」との意見でまとまり、反対を表明。しかし「住民投票で決着するのは賛成」とした。
今回の住民投票に向けて自民党は大阪都構想に替わる対案は提示していない。
共産党 なし共産党は「大阪都構想は百害あって一利なし」として、前回も今回も一貫して反対の立場。今の大阪市の存続を強く主張し、対案もない。
民主系会派 なし現在の法定協議会には民主系議員はいない。
(大阪府議会、市議会とも無所属で民主系に論調が近い議員はいるが民主系議員は存在しない)しかし国政選挙や地方選挙で民主系候補者は都構想に反対の立場を表明している。

大阪都構想のよくある質問

大阪都構想のよくある質問

  • 住民投票で賛成されると「大阪都」になるの?

    △

    住民投票可決だけではなりません

    法律で「都とみなす」と決められているので、「都」と同じ役割になりますが、今ついている都道府県の名称を変える法律が無いので「大阪府」のままです。

    ただし、都構想が成立するかを決める住民投票で賛成が多数となった場合、府民を対象にした「府」の名称を「都」に変えるかを決める住民投票をするように検討をしています。そこで府民が変える事を選んだ後、名称を変える法律が出来れば変えることも可能です。

  • 税金は高くなるの?

    ✕

    高くなりません

    特別区になるからという理由で税金が高くなることはありません。

    今納めている大阪市民税+大阪府民税が、特別区、大阪府の仕事に合わせて特別区民税+大阪府民税となり、税金の納め先が変わるだけです。

  • 今の区役所は無くなるの?

    ✕

    無くなりません

    今の場所にある区役所がそれぞれの特別区内にある地域自治区の事務所となって、窓口サービスを引き続きします。

    名称も区役所のままです。

  • 大阪市のお金が府に取られるの?

    ✕

    取られるわけではありません

    現在、大阪市がしている大阪全体に関わる仕事は大阪府に移るので、そのための税金は大阪府に納めるようになります。そうして大阪府に納められた税金は「今の大阪市がしている大阪全体に関わる仕事」のために使われるので、他の市町村のためとしては使われることはなく、使いみちが変わるということはありません。

    また、特別区の住民サービスに関わる税金は各特別区に財源として分配されます。

  • 一度否決されたのに、もう一度挑戦してもいいの?

    ◎

    法的には何度でもできます

    都構想が成立するかを決める住民投票をもう一度する事を禁止する法律はありません。

    ただし、知事、市長、府議会、市議会の全ての賛成がなければできません。

    また、大阪府知事選挙、大阪市長選挙において、やはり制度そのものを変える必要があるとして、大阪都構想の再挑戦をする事を訴えて立候補した候補者を知事、市長に当選させたことにより、有権者から信任を得た形となります。